ICHI
/ Music Inventer

Profile

名古屋を拠点にアーティスト活動、現在は拠点をイギリス・ブリストル移す。スティールパン・木琴・鉄琴・トランペット・自作楽器・タイプライター・紙・竹馬など様々な音を使った表現が特徴、ユーモラスなライブ・パフォーマンスで会場を笑顔にする。日本全国、UK、ヨーロッパ、オーストラリア、ニューヨークなどでライブパフォーマンスを行っており、NHKアニメーション「おんがく世界りょこう」の主演アニメキャラクターのモデルでもあり、楽曲提供もしている。

ICHIとしてのストーリー

音楽的な知識教養は受けていないです。自分なりに触りながら。楽器を初めて触ったのは姉が音楽好きでギターを持っていたのでそれを触っていたりしたんですけど、中学校2年生ぐらいにまた違う上の姉の彼氏からベースをもらったのでそこからずっとベースを弾いてました。中学校の時に周りにパンクが好きな人がいなかったので、自分でテープを作って友達に渡したりして友達も好きになっていって、文化祭などでバンドをやったのが初めてです。

ー パンクいいですよね。どんなバンドを聴いてたんですか。

「ラモーンズ、クラッシュ、ブルーハーツ」も好きです。「ハードコアパンク、サイコビリー」とか好きだった時にウッドベースを買ったんですね。それを友達に貸した時にバーンって倒されてボディがわれちゃったんですよね。で、そのネックを切って木琴のボディに引っつけました。

ー そこから現在の楽器になるまでにどういった変遷があるんでしょうか。

最初はソロでやっていて、そこに1人増えて更にもう1人増えてスリーピースバンドで「 アポロフレッシュ」をやっていて、そこから名前が変わって「チャイルドビーム」としてやっていて、その内名古屋のカノーヴァン(現在はパルルという名のカフェ&イベントスペース)で「ソロをやってくれないか」と言われて、その時に興味があった木琴・リズムボックスをしてました。「ICHI」というバンド名は、ソロライブの時にチラシに載せるためにその時・その場で名前を決めなといけなかったので、僕の名前「エイイチ」からICHIという名前に決めました。もう20年ぐらい前の話ですね。

アンビエントのユニットのとかもしたりしています。今も1年に1回やるかやらないか位ですが。「フライフープ」という名前でやっています。8ミリの映像とライブをするんですけど、その8ミリの映像をロンドンから名古屋に運んでいる時にロストバゲージしちゃってずっと捜索したんですけど見つからなかったですね。それでライブできなくなっちゃったんですね。また新しい映像を作れないかと思ってるんですけど、今年中に何かレコーディングしたいですけどね。

ー メンバーはICHIさんだけじゃないんですね。

そうですね。イギリスのバンドにもサポートに入ってたりします。「アラバスターデピュルーム」というユニットで、即興色が強くて不特定なメンバーなんですよね。基本的にその人はソロでそこにバンドメンバーが加わっていく感じで僕はよく誘われています。他にはソロユニットの「ロジー・プレイン」ですね。

ー 20年継続してやる秘訣とはなんですか、好きでやってる感じですか。

そうですね。基本自分が飽きないように変えたりしています。バンドだと色々あるかもしれないですけど、1人だと今のところ「やめよう」という気持ちはないですね。まぁ生活はギリギリですけど。春と夏毎週フェスティバルがあるんで、色々なお誘いを受けてます。

ー イギリスは音楽的にやりやすいとかあるのでしょうか。

日本とイギリスどちらがやりやすいとかはないんですけど、イギリスの方が音楽が身近ですね。ブリストルはレゲエシーンが盛んです。日本だとレゲエはけっこう特別な感じがあるじゃないですか。ジャマイカの人が多いのもあるのですが普通の店でもよく流れていますね。イギリスの人はけっこうラジオを聞くんですよ。なのでラジオから新しい音楽が流れてくるので、イギリスではよくラジオを聞きますね。ライブは毎日至る所でやっています。セッションしたりして音楽仲間はすぐにできると思いますが、ミュージシャンが多すぎるのでライブに出るのが難しい。それで生活をしようとしたら・・・・どうでしょうかね。

ー 競争が激しいのは心配なかったんですか。

ライブハウスとかじゃなくていろんな所でできる様にしていました。僕とは違うスタイルですけど、ソロでも面白い人もいます。結構昔からやっている人で「パディ・スティア」っていう人はシンセサイザーを自分で何台も作って、それをを並べて同時にドラムも叩きつつ演奏しています。ドラムにもシンセサイザーを繋いでいてどういう仕組みになっているのか分からないですけど、音を変えたりとかすごい踊れる感じなんで僕も好きですね。イギリスにいるとヨーロッパ、アフリカの人が結構住んでいて色々な国の音楽が生で聴けるのですごく刺激を受ける。

情熱やモチベーションについて

ー ICHIさんの活動の源泉はなんですか?

自分が面白いことが基本です。小さい頃から作ったりするのがすごく好きなんで、楽器を作ろうとしてる時は昔の楽器からアイデアをいただいて自分なりにいろいろ触って・試してみて・音を鳴らしてみて・制作しようと思ってるんです。去年の大山芸術祭は地元集落に密着した芸術祭で自然豊かな所なので竹林も凄いし、そこにもある物を使って制作してみようかなと集落の廃材を使っていろんな楽器を作らせてもらいました。今回は前回の楽器のリニューアルと去年切り出していた竹を1年間乾かしていてその竹と水、火、風、土を使った楽器を制作しようと思っています。
味噌作りも失敗しましたけどイギリスでしました。料理と音楽制作は感覚が似てますね。素材を集めてきて一つの料理にするのと、色んな音を集めてきて一つの音楽にするのは似ている脳の同じ所を使っている感じはしますね。

ー 影響を受けた人はいますか?

いっぱいいますね。小学校の頃から「ジャッキーチェン」が大好きでした。音楽で言うと「ボブマーリー」は中学校で音楽をやる前に友達から「よく分からないからあげるわ」って言われてもらったんですよね。自分でも初めは渋すぎるなと思ったんですけどそのテープしかなかったのでずっと聞いていて今でも「ボブマーリー」を聞くんですよ。それだけ影響が強いのかなと思う。レゲエをやりたいとは自分では思わないんですけど、「ボブマーリー」はいつ聞いていも良いなと思うし飽きない。「ジョアンジルベルト」も飽きない。

社会や政治について

ー イライラする事もあるんですか。

イライラする事は車を運転していて、遅れそうな時とかイライラしたり焦ったりするのでそういうのは気を付けようと思いますね。内面的には政治的な事とか色々思う事はあります。イライラしている時はパンクをライブでやるとスッキリするので今でもパンクは好きです。

ー 政治的にどんな事を思ったりするんですか。

例えば僕が向こうに住んでいてビザの取得がすごく大変だったんですよね。イギリスの人と結婚して子供もいるんですけどそういうの関係ないんですよね。教科書一冊ぐらいのイギリスの歴史の勉強をしてテスト受けて合格しないといけないんですよね。それからいくら収入がないといけないとか英語のテストもあったりして、生まれて初めてあんなに勉強したと思います。

僕が申請した一ヶ月後にビザの申請がもっと厳しくなって、友達のイギリス人旦那さんと日本人奥さんのカップルはイギリスに住めなくなって今は日本に住んでいるんですよ。そういうのをすごくおかしいと思っていて日本は色々ペーパーワークはありますけど割と簡単に住めるんですよね。イギリスやアメリカだとかなり厳しくて…「そう思うと変じゃないですか?」パキスタンの人の偽装結婚を防ぐためだとかいう話を聞いたりしますが、どんどん移民を入れない動きになってきている。結婚して子供もいるのに自国に住めないとかおかしいじゃないですか。

今までイギリスは色んな国を侵略してきたのに、移民を受け入れない方向へ向かっていてそういうのに憤りを感じます。アメリカも元々先住民を追いやってヨーロッパの人が移住して開拓して今は移民を入れない様にしているじゃないですか、そういう所も思う事がありますね。海外行って自分がビザの問題や身の回りの人種差別などの問題なども目の当たりして、そういうのを強く思います。

イギリスの政治の事を友達と話していても英語なので深い所に行くとついていけない。日本の政治にしてもネットでしか見ることができないのでどう判断して良いか分からないけど、もっと色々な人とも話してみたい。

実現したい事や理想について

ー 他に、社会に対して思うことや最近の印象に残った出来事はありますか。

この間北海道で、いろいろな事情を抱えた保育園から高校生までの子供がいる孤児施設の寮で初めて慰問ライブをしたんですけど、最初すごく悲しそうな顔をしている子供が何人もいて、今まで自分のライブに来てくれる子ではそういう表情を見た事がなかったので最初はすごくショックで動揺しちゃったんですけど、ライブが進んでいくうちに子供たちに笑顔が見えてきてやってよかったと思ったんですね。

その施設の園長さんと話していると「そういう施設がいっぱいある」と聞いて、身近にそういう施設があるのを知らなかったし、「名古屋にもたくさんありますよ」と言われて自分も息子がいるので、親と住めなくなった子供がたくさんいるというのは思う所はあって、なんて言って良いか分からないですけど、そういう所で自分ももっとライブできるようになりたい。親がいない感じで育った子ってどういう感じなのかを想像するとすごく悲しかったので自分ができる事があれば音楽を通じてやっていきたいなと思いました。

自分にはそういう事しかできないので。話によると里親が増えてきているらしいので、寮生活の子供の数は減ってきているみたいなんで、それはそれで良い事だと思うんですけど里親になるにもすごく条件が厳しいみたいなんですけどね。イギリスとかヨーロッパの方が里親とか周りでは結構そういう人はいるから、向こうの方が多いのかなと思いました。

大切にしていることや信念

福島で出会った人と話をしていて、その方は奥さんがずっと原発の反対運動していた方で原発の事故の後すぐに他の地域に移住したんですけど、その一年後にガンが発覚してそれから4年後に亡くなったんです。旦那さんは奥さんはその事に対する怒りがすごいストレスでガンになったと横で見ていて思ったと…怒りの負のエネルギーは自分を蝕むという事を聞いてすごいショックだったんですけど、その人は「原発に対しての怒りはなく、そこに自分のエネルギーを使うのが勿体ない、今は自分や周りが楽しい事にエネルギーを使う」と言っていたので楽しい所へエネルギーを使うのがすごく大事と思いましたね。

ー 確かにICHIさんのライブは音とか演奏、見た目やパフォーマンスも含めて楽しい空間ですよね。中には怒りとか悲しみとか負を全面に出すミュージシャンもいますけど、どう思いますか。

悲しい音楽もそれはそれで良いと思うし好きなんですけど、僕は寒がりなんで暖色系が好きで南国系のものや明るめの音楽のほうが好きですね。僕は暗い人間なので明るくなりたいと言うか…。

ー ICHIさんが個人的に大切にしている事はなんですか。

自分ではクリエイティブに楽しくやってきたいと思っています。色々な体験をして思いついて閃いたものを捕まえて実験するみたいなことが好きなので、試してみようと色々作り出すのは楽しいなって今は思います。

ー ICHIさんの話を聞いて世界に触れて、インスピレーションをもらったり、感化されたり、自分もやっていきたいって人ってたくさんいたりすると思うんですけど、そういう人達にメッセージとかあったら。

自分は「楽しい」って思える事をやっていくのが良いのかなと思います。

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